望まれるケアマネとあるべきケアマネ

支援者向け
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如才なく誰もから「あなたは話しやすい」と言ってもらえ、フットワーク軽くいつでも要望に応じ自宅を訪問し、毎月の書類も滞りなく処理できている。また利用者さんの希望通りにプランを作成しているひと。
果たしてこの人は良いケアマネさんなのでしょうか?

ケアマネジャーに求められるもの

ケアマネジャーとは経験からくる洞察力と決断力。またすぐれた交渉術。なーんてね(笑)
そりゃあ理想でしょうけど、なにせ現実は並みの人間がやっているわけで、そんなことを前面に出されても暑っ苦しくてしょうがないでしょう。
皆さまはプロ、ここはたてまえの場ではないので悪しからず。

ケマネジャーに求めるものって、対する人で違ってくると思うんですよね。

たとえば【利用者さんからみれば】

誰を置いてもまず自分のことを一番に考えてくれる人。何かあったら何をおいても直ちに駆けつけ、自分に有利に働いてくれる人。または、世間話をして私生活の悩みも聞いてくれる友人のような人。

【利用者の家族から見れば】

本人より家族の気持ちを理解して、愚痴を聞いたり、家族の希望を優先してくれる人。負担金を安く設定するプランを作ってくれる人。

【サービス事業所からみれば】

なにより自分の事業所にたくさん利用者を紹介してくれる人。事業所のやり方に文句を言わず、やりやすいようにさせてくれる人。書類の間違いなどを追求せず、後出し実績を了解してくれる人(笑)

【介護支援事業所の新人から見れば】

自分の考えをよく聞いてくれる先輩ケアマネジャー。安心できるまで時間を割いて同行してくれるひと。間違っても決して怒らず、手取り足取りやさしく教えてくれる人。

【行政から見れば】

困難事例も嫌な顔一つせず受けてくれて、結果収入に至らずとも不満な顔をしない人。無償の依頼(地域支援などのボランティア)にも、身を粉にして懸命に動いてくれる人。

【経営者から見れば】

低姿勢で決して上司にたてつかず指示に従い、尚かつ担当者数が多く会社に利益をもたらし、関係者とトラブルを起こさない人。

どうでしょうねぇ、こう並べてみると・・・(怒)(怒)(怒)バクハツしそうデスネ。

これを踏まえて尚、ケアマネジャーの業務を貫いてる皆様は偉い!ほんとうにえらい!!
それはこの仕事を通じてしか得られないものを実感しているからにほかなりません。

10のうち1の気持ちの高揚と充足のために、残りの9は冷静さと緻密な思考でじっと耐えているのです。
では、何にもかえがたい10分の1の魅力って、何だろうと考えてみま
しょう

なんにせよ、利用者さんにとってケアマネジャーは決して、誰でも良くはなく便宜上の人であってはならない。担当の支援如何で、利用者のその後の人生が向上するかどうかがかかっているのですから。

相性は無視できない

どんなに優秀で何の落ち度もないケアマネジャーでも、相性が合わないと不愉快な関係になり信頼関係に支障がでるものです。

利用者さんからみても、容姿や醸し出している雰囲気や声音など「なんとなく気が重いなあ」「話してて緊張する」「こんなこと聞いていいかなあ」などケアマネジャーに違和感を感じている場合です。

多くのクライアントに接してきたケアマネには、相手が人見知りの範囲なのか、時間をかけても信頼関係が結べそうにないのかは何となくわかるものですよね。

後者の場合は、さりげなく別の人に交代するのもお互いのためにスマートなやり方だと思います。
そこにむりやり完璧主義や責任感を持ち出されても、お互いしんどいだけになりがち。なにより利用者さんには迷惑でしょう。ここ我慢しなくてもよくないですかぁ。

ただ、在職する職員の数によってはそうもいかず、上司からは「一件でも多く数字を上げろー」といわれて、他事業所に振るわけにもいかないケースが現実には多くあります。

そんな場合は嫌だいやだと思うより「馬にはのってみよ人には添うてみよ」と昔から言われることに従いしばらく担当してみて、よくお互いをすり合わせてみるのも方法でしょう。
好意的に接することで良いところがたくさん発見できて関係性を育てていけるからです。

自分はどうありたいのか

👉好感の持てるケアマネさんたちは常に成長するためのマインドセットを持っています。
👉支援経過では困難な場面や行政相手でも角を立てず投げ捨てず、納得のいく方法を見出すまで交渉することができます。
👉経験からくる勘が働き、ここという時には自分の話法や交渉スキルを存分に駆使し、困難な場面や行政相手にも堂々と向かっていくことができます。
👉困難な依頼を受けることで自分が成長できることを知っています。同時にケースごとに正確に自分の力量を把握しています。
👉自分一人では支援ができないことをよく知っています。
👉決して専門外にまで入り込まず知ったかぶりをせず、医療や関係機関、事業所などと手を抜かず丁寧に連携し、適切な調整をすることができます。

あー、こういう人に私はなりたい・・・
え?理想高すぎって。いいのです。これが全部出来ないとダメとは言ってません。
誇りは高く姿勢は低く、です。

結局、人の目に振り回されず、まわりに迎合せず「自分はどうありたいのか」がブレていない人が信頼に値するのではないか、という結論に至ります